オリーブの木の病害虫対策|主な症状と予防方法

オリーブの木の病害虫について
オリーブの木は丈夫で長寿命な植物ですが、健康に育てるには病害虫への対策が欠かせません。本記事では、オリーブに発生しやすい主要な病気や害虫、そしてその予防・対策法を初心者にもわかりやすく解説します。

よくある質問(Q&A)
Q. 病気や害虫は自然発生しますか?
A. はい、特に湿度の高い季節や風通しの悪い環境では自然に発生しやすくなります。
Q. 予防のために日常的にできることは?
A. 剪定や水はけの改善、葉の観察、剪定道具の消毒などが効果的です。
Q. 病気になってしまった場合はどうすれば?
A. 早期発見・早期剪定・防除剤使用が基本です。病気によっては土壌改良も必要です。
1. オリーブの木によく見られる病気
オリーブ炭疽病
- 原因:真菌(Colletotrichum spp.)
- 症状:果実の腐敗、葉や枝の病斑
- 対策:剪定と通風確保、防除剤の使用
- 薬剤例:ダコニール1000(TPN)、トップジンM(チオファネートメチル)
オリーブ結節病
- 原因:細菌(Pseudomonas savastanoi)
- 症状:枝にこぶ状の瘤、成長阻害
- 対策:感染枝の剪定と消毒、抗菌剤の使用
- 薬剤例:銅剤(ボルドー液、Zボルドー、コサイド3000など)
オリーブ樹枝腐敗病(Verticillium Wilt)
- 原因:真菌(Verticillium dahliae)
- 症状:葉の黄変・しおれ、枝枯れ
- 対策:土壌改良、感染枝の除去、輪作
- 薬剤例:フロンサイドSC、アミスター10フロアブル(アゾキシストロビン)
オリーブ葉カビ病(Peacock Spot)
- 原因:真菌(Spilocaea oleagina)
- 症状:葉の暗緑色斑点、落葉
- 対策:殺菌剤と風通しの確保
- 薬剤例:ジマンダイセン、ジーファイン水和剤、カリグリーン
※注意:薬剤は使用前にラベル記載の使用方法、希釈倍率、適用作物(オリーブ)への登録有無を必ず確認してください。
2. オリーブの木に発生する代表的な害虫
オリーブアナアキゾウムシ
- 被害:枝・幹の穴あけ、枯死
- 対策:感染枝の焼却、薬剤散布
オリーブミバエ
- 被害:果実内への産卵・幼虫被害
- 対策:フェロモントラップ、防除剤
オリーブカミキリムシ
- 被害:幹内食害、樹勢低下
- 対策:発見次第剪定・除去
オリーブハマキムシ
- 被害:葉の巻き食害
- 対策:被害葉の除去、トラップ設置
3. 総合的な予防・対策方法
- 剪定・風通し改善:湿気の滞留を防ぎ、病原菌の繁殖を抑制
- 土壌改善:pH管理、水はけのよい環境を整える
- 道具の衛生:剪定後は必ず消毒
- 生物的防除:天敵(寄生バチなど)の活用
- 農薬の適正使用:登録薬剤を使用し、濃度・時期に注意

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